東京の夜

東京の夜をさまよう男女を観察するブログ

異文化を引き合わせる東京

 

東京の夜。

 

この夜を楽しむには、

雑食である必要があるかもしれない。

 

好き嫌いせずに、

なんでも受け入れる勇気。

 

東京で過ごす男女には、

必要なのかもしれない。

 

 

その男は、

全身にタトゥー、パーマがかった長髪。

細身の体型。個性的な服装。

30代。

 

クラブのVIPルームで知り合った。

ヨーロッパで仕事をしていて、

最近、東京に戻ってきたのだという。

 

彼は、ファッション業界で仕事をしているらしく、

その業界では、ある程度、名の知れているらしい。

 

後日、ご飯に行くことになった。

 

ヴィンテージのベンツで、私の大学まで迎えに来た。

彼は、自分の作品を見せ、

ヨーロッパでの話を永遠としている。

 

そして、彼の住んでいる世田谷の

家近くで、もつ鍋を食べた。

 

彼の見た目の個性のわりに、

余裕のなさが目立つ。

 

はやく家に帰って、

ことを始めたいようだ。

 

私は、この彼とことを行う自分を想像したが、

困難であった。

 

これは、私ではない。

世田谷の古いマンションをリフォームした、

ヴィンテージの車に乗った男。

 

 

自分とは、違う。

 

私は、もつ鍋をご馳走になって、

そのままタクシーへと乗り込んだ。

 

東京はときにして、

違う男女を引き合わせる。

 

異文化を持つ男女。

この異文化が、磁石のように

ぴったりと合わさることは

難しい。

 

しかし、

異文化を知るからこそ、

自分のいる世界を

知ることができる。

 

好き嫌いをせずに、

なんでも取り入れてみる。

そして、自分の相手を見つける

直感が鍛えられていくのかもしれない。

 

東京人は、異文化を探しに

今夜も、街へと繰り出すのだ。